クルーグマン

ドタバタしております。さて、うーん。まあ、書きながら何を書くかを考える。記事タイトルは後で決める。

先月(ステテコ履いていたけど)風邪ひいた。喉にくる症状。そして、仕事の後、なぜか急に「ヨーグルト」が食べたくなったので、近所のスーパーへ買いに行くと、ヨーグルトが4個入りでなんと「148円」だった。驚いた。僕のイメージではヨーグルトは「高級なおやつ」なのに(泣)。まあ、うちの親は躾(しつけ)が厳しいほうだったから、自然とそう思ったのかもなぁとか、熱っぽいアタマで適当に考えつつ、家に帰って早速ヨーグルトを食べる。旨い。冷たいヨーグルトが喉をつるんと滑るときの喉越しがたまらなく気持ちいい、ああ、だからヨーグルトが無性に食べたくなったのかw。そして、あっという間にヨーグルトを3個食べる。これすごい贅沢、と思ったけど、それでも111円(=148円÷4個×3個)。つくづく、いろんな意味で不思議だと思った。風邪はすぐ治った。乳酸菌のおかげかも。風邪と乳酸菌が関係あるかは、また別の話w。

他にも、先月は不思議な出来事がいくつかあった。つくづく、人は不思議だと思った。でも、そういう話を続けると、何となく、ありがちの方向(結論)へ行きそうなので、(ヨーグルトで)止める。

えぇと。

1月25日(日)の朝、チャンネルをプチプチと回していたら、テレビ朝日「サンデープロジェクト」に経済学者のポール・クルーグマンが出ていて驚いた。ポール・クルーグマンは以前、YouTubeで見ていたので風貌は知っていたけど、まあ、テレビにはネットにはない「お茶の間」感があるwと思った。その番組は見てない。

1月25日(日)夜のNHK「沸騰都市」の「ヨハネスブルク」の回は録画で見た。とあるホテル経営者が語った「ヨハネスブルクはあまりにも速く、騒々しく、過剰です」の言葉が心に残る。でも、番組は失敗していると思った。番組の取材中に「世界金融危機」が急に深まったせいなのか、番組の前半と後半で趣旨が一転していた。また、ヨハネスブルクは「世界最悪の犯罪都市*1としても知られている。今では、街中に監視カメラが設置されている。2010年には、ワールドカップが開催される。「ソウェト」と呼ばれるスラム街の近くで巨大スタジアムが工事中である(「ソウェト」は取り壊されるらしい)。そして、その「ソウェト」にはショッピングモール(「マポーニャモール」、6.5万平方メートル)が2007年にオープンしている(番組ではそのマポーニャ氏も密着取材している)、そんな番組でした。*2

(。・ω・) どんな番組だよ。

1月26日(月)夜のNHK「トップランナー」(アートディレクターの森本千絵*3)と、1月27日(火)夜の同じくNHK「爆笑問題のニッポンの教養」の「建築のチカラ」(建築家の西沢立衛)は一応、録画した。ぼちぼち見る。

2月1日(日)の「全豪オープン」の男子シングルスの決勝(フェデラー対ナダル)*4は見てない。衛星生中継のあの心のトキメキは、録画やYouTubeでは味わえない(泣)。ところで、ウィンブルドンのセンターコートに開閉式の屋根が完成したらしい。うーん。そこまで環境(天候)をコントロールしなくてもいいのに。僕はウィンブルドンの通り雨(試合中断の「間」)が好きだったのに。イギリス紳士は雨が降っても「A good day for ducks」と挨拶すると大学の英語の先生は言っていたのに。残念かも。

えぇと。

σ(・ω・*) カタカタ。

では、テレビの次は、最近のニュースをいくつか(下記)。

橋下知事、御手洗経団連会長と会談「関西一丸となれば関東抜く」
産経新聞、2009年1月22日)
大阪府橋下徹知事は22日、府庁で日本経団連御手洗冨士夫会長と道州制などについて会談。御手洗会長が「知事は道州制を推進しており、親近感をもっている。地方から国民運動として盛り上げないといけない」と述べると、橋下知事は「国の案を待つだけという現在の文化を変えなければならない。関西が一丸となれば関東を抜くと思う」と応じた。
また、橋下知事は「大阪はベイエリア太陽光発電など新エネルギーの供給拠点にしたい」と話し、府が進める新エネルギー政策について、経済界からの協力を求めた。

このニュースは、11月16日「雑記3」の「関東大震災がチャンス」と、12月1日「雑記4」の「橋下知事が“新都市構想”」のニュースとの関連で。

道州制」は、いずれ調べようとは思ってます。でも、個人的には、「大きな政府」とか「小さな政府」とか、そういう問題ではないようにも思えます。詳しくはbabyismの超郊外の景色参照で。個人的には、小沢一郎「300基礎自治体構想」*5がベターであると思ってます。そのついでに、民主党は以前、地方を活性化するために「高速道路の原則無料化」を公約に掲げていたけど、ポール・クルーグマンの理論が正しいならば、「輸送費が小さければ小さいほど、都市への集積が起こりやすい」ので、高速道路を無料化すると、地方はますます衰退する。これは12月28日「ノエル」の4で書いた「工場の立地」の話と同じです。この空間観が「リアル」です。

それと、「工場三法」という法があったらしい。今頃になって、それを知ったのは、かなり問題かも知れないけど、その法は「都市部に(中略)人口・産業の過度の集中を防ぐこと」を目的としていたようである。要するに、babyismのIntegral Project-3で「国土の均整のとれた発展(持続可能性)」と僕が書いたようなことを、日本は戦後の50年間ずっと続けていた、とも言えなくない。例えば、田中角栄「日本列島改造論」(1972年)でも、「地方に新幹線や高速道路や空港(中略)を完備し、首都には『工場追い出し税』などの政策を行うことにより、東京都区部から地方へ産業を追い出し、東京都区部の人口を逆流しようという政策」が掲げられている。

/(^o^)\ ナンテコッタイ。

そして、この「工場三法」が廃止されたのは2002年。すなわち、小泉内閣(2001年〜2006年)の時である。babyismのMaterial World-2で書いた「都市再生法」容積率制限の規制緩和等)の制定も2002年である。これは「構造改革」新自由主義*6)というあれか。小泉純一郎は演説で「自民党をぶっ壊す」と熱弁したとか、「壊し屋」と呼ばれていたとかは知っていたけど、今頃になって、やっと、小泉が何を「壊した」のか(僕にも)分かった気がした。

その一方、「工場三法」のウィキペディアには「工場三法が近畿地方の相対的地位低下、東京一極集中を進める要因の1つとなった」と書いてある。検索してみると、工場三法は「近畿衰退促進法」と揶揄されている。確かに、babyismの都市と工場-1に載せた「新設工場面積(大阪府)」のグラフを見ると、工場三法が廃止された2002年以降の伸び方は、ちょっと変かも。あれ?

(メ・ん・)

これは謎です。

では、次。ニュースをもう一つ(下記)。

総務相 今後の合併推進に慎重

NHKニュース、2009年1月31日)
閣僚が国民から直接意見を聞く「対話集会」が宇都宮市で開かれ、鳩山総務大臣市町村合併について(中略)、「風土の違う自治体をいっしょにしたら混乱するし、地域の特色がなくなってしまう。これ以上の市町村合併はいかがなものかと思う」と述べ、今後さらに合併を推進していくことに慎重な姿勢を示しました。また鳩山大臣は「今の東京は異常に膨れあがりすぎている。わたしは首都機能の移転を絶対に行うべきだと思っている。場合によっては遷都でもいい」と述べ、首都機能の移転の実現に強い意欲を示しました。

「今の東京は異常に膨れあがりすぎている」のです。そこだけ「Lサイズ」(大文字)にしたのは依怙地(えこじ)過ぎるかも知れないけどw、主張にはブレがないほうが良い。前に11月2日「マンハッタンのゆくえ(前)」で書いたけど、この「はてな」日記のタイトルの「用心シロ!…」はこの意味でもある。とは言え、僕は「都市経済学」は、経済学者の金本良嗣のこのページ等を読んで、何となく分かった気になっている程度です。もちろん、今までのような(戦後50年間の)やり方では駄目だとも思ってます。実際に、うまく機能してない。

あと、「首都機能の移転」も僕は賛成です。新首都は福島県辺りが良いでしょう、何となくw。「首都機能の移転」の話はまたいずれ書くと思います、というか、前記事の1月12日「アルチュセール」で「都市モデルがドンドン増えて行く」と書いたけど、日本の新首都の都市モデルも、つい考えてしまったw。これは悪い癖(病気)かも知れない。ただ、今までとは少し嗜好を変えていて、「理論」性に加えて、何ていうか、「シナリオ」性のようなものを考え始めている。

変な話、僕が東京は過密(過大)であると主張することと、自立した「都市理論」(都市モデル)を構築することは、「シナリオ」的に正しいのです。今更でもないけど、エベネザー・ハワードは過密都市・ロンドンを批判して「田園都市」(1902年)を掲げ、ル・コルビュジエ過密都市・パリを批判して「300万人のための現代都市」(1922年)や「ヴォアザン計画」(1925年)を掲げたのです。

また、(東京の過大を批判する以外の)別の「シナリオ」としては、babyismのIntegral Project-3で引用した国連発表*7の「現在の世界人口に占める都市居住者の人口の割合は約2分の1で、2020年には3分の2に増加する」を前提におくこともできる*8。なぜなら、8月11日「100年後」に書いたけど、「効率性の原理」をベースにしている僕の都市理論は、「エネルギー消費量や環境問題」と相性が良いからです。

ある意味、「シナリオ」性とは「詐術」でもあるけど、それを僕は「フィクション」だと考える。それは建築家のレム・コールハースの技法でもある。そして、なぜハワードが著書「明日の田園都市」で、美術評論家ジョン・ラスキンや経済学者のアレフレッド・マーシャルの言葉を引用したのか、なぜル・コルビュジエが著書「ユルバニスム」で、パリの新聞の切り抜き(交通事故を伝える記事や風刺画)をたくさん貼ったのか、の理由を、今頃になって、やっと把握した。

(。・ω・) 記事、長いよ。

とりあえず、「用途混合」型の都市モデルの「シナリオ」性の可能性について、ぼちぼち、考えようと思ってます。度々、僕が提案している「トランジットシティ」は、「シナリオ」度が低いです。よって、「面白味」はあまりないのかも。以上です。

今回は、主に「国策」について書いたけど、僕が関心を持つのは、「国策」への入射角が「理論」である場合においてのみです、念のため。それから、経済学者のポール・クルーグマンは「自分のした仕事」について、こう述べてます(下記)。

About the work
ニューヨーク・タイムズ、2008年10月15日)
You may ask, where’s the policy implication of all this? Actually, the policy morals are fairly subtle – for example new trade theory does suggest a possible role for government interventions, but also suggests bigger gains from trade liberalization. Mainly my work in trade and geography was about understanding the world, not driving a political agenda.

「生活の記録」というブログに日本語訳がある。)

これ(上記)の最後の一文が、カッコイイです。その一方、今の「世界金融危機」に対して、ポール・クルーグマンは「公共事業を進めよう」と提言しています、もちろん理論的に。もちろん僕的には、それが「ケインズ主義」と何が違うのかも、「新自由主義」のどこに問題があったのかもよく分からないのだけどね(笑)。

そんなわけで、この記事のタイトルは「クルーグマン」にします。強引だったかも(笑)。

(タイトルが思い付かなかったので、最後に「クルーグマン」の話を付け足した、の意。)

ではでは。

(。・ω・)ノシノシ

ドタバタ気味なので、ブログの更新頻度は落ちると思う。ちなみに、もうすぐ早朝です。これはまずい。寝ます。

σ(・ω・*) プチ。

*1:「ヨハネスブルク」のウィキペディアによると、「地元警察にて公式発表される殺人事件による犠牲者数は、1日当たりで80名で、外国からの駐在員及び観光客だけでも1日当たりで20名である」らしい。ちなみに、犯罪の多くは「貧しい者」が「金持ち」を狙うというパターンである。それはとても分かりやすい話ではあるけど、それと同時に、警察が「誰」を守っているのかもよく分かる。

*2:「沸騰都市」の最終回は「東京」。「東京一極集中」や「止め処ない東京の膨張ぶり」を描いた番組らしい。2月16日(月)放送。

*3:森本千絵Mr.Childrenのアルバム「SUPERMARKET FANTASY」のジャケットを手がけた人。そのデザインが「エソラ」のプロモーションビデオの原案となっている。12月10日「エソラ」参照。

*4:8月8日「北京オリンピック」参照(フェデラーナダル)。

*5:小沢一郎「日本改造計画」(1993年)にも書いてあるらしい。

*6:Integral Project-3参照(新自由主義)。

*7:「世界人口白書 2007 〜拡大する都市の可能性を引き出す」

*8:日経ビジネス「中国、百万都市が220に増えて変わること」(2008年11月20日)も参照。少し抜粋すると、「(前略)その数字を見ると圧倒される。2025年までの17年間で、現在の全米人口を上回る3億5000万人が農村部から都市部に移動する。これにより都市人口は現在の6億人弱から10億人近くに達し、中国の全人口の3分の2以上が都市部に集中する。(中略)新たな都市移住者の受け皿となるのは、人口1000万人以上の8つの巨大都市、及び500万〜1000万人の15の大都市だ。さらに、2025年までに少なくとも221の都市が人口100万人以上を擁するようになる(中略)。これに対し、現在の欧州全域の100万都市はわずか35都市にすぎない(後略)」とある。同様の都市化は他の国々でも起こる。