タタ・モーターズ

7月20日に放送されたNHKスペシャルインドの衝撃 第1回 "貧困層"を狙え」を見た時の僕の衝撃を、いつか書こうと思っていました。
番組の詳しい要約は「NHKスペシャルFAN」という方がとても丁寧に書かれているので割愛しますが、とくに「タタ・モーターズ」と「ユニリーバ」の戦略の話はほんとうに衝撃的でした。

タタ・ナノ (Tata Nano)



大手自動車メーカー「タタ・モーターズ」が今年1月に発表。年間販売予定台数は25万台。
量産自動車としては世界で最安値。10万ルピー(約25万円)。
舗装路面の走行性能としては充分な能力がある。
搭載エンジンはアルミ製。最高時速は105km。
コストダウンのため最小限の仕様が追求されている。

  • 助手席側のドアミラーは無い。
  • ワイパーは1本で、運転席の視界を確保するだけのもの。
  • ホイールを止めるナットは3本のみ。
  • ラジオなどのオーディオ装備品やエアコンなどはオプション。
  • ABSやエアバッグ、一部プラスチックパーツの塗装も省略。

http://ja.wikipedia.org/wiki/タタ・ナノ

これは凄いです。いずれこの車が日本に上陸してきた時、日本の自動車社会がどう変わるのだろうかと考えてみると、意外と興味深いのではないかと思います。とくに最近では日本国内の自動車販売台数が低迷していたり、若者の車離れが起きていたり、また、車の所有形態の多様化(レンタカーの活用やカーシェアリングなど)も相まって、自動車を使うことへの意識がかなり変わるのではないかと思います。例えるなら、それは車のコンビニ化(コンビニエンス化)のような現象ではないか。*1
σ(・ω・*) んっと…
しかし、それ以上に衝撃的だったのが「ユニリーバ」です。番組見終えた後、お風呂に浸かりながら、「ユニリーバ」はなんて恐ろしいグローバル企業なんだろうとか思いながら、髪を洗おうとシャンプーを手にした瞬間に目に入った文字が「ユニリーバ」だった……なんて話はおいといて、とりあえず、色々と考えさせられるとても良い番組でした。さすがNHKスペシャルです。

*1:「近代建築の巨匠」として知られるル・コルビュジエは、自動車と建築(自動車と都市)の類似性と相補性を主張した(都市と建築の機能主義)。ル・コルビュジエの有名な「シトロアン住宅」(1920年)の名前はシトロエン(自動車の製造会社)から、パリの大改造を提案した「ヴォアザン計画」(1925年)はヴォアザン社(航空機と自動車の製造会社)からとっている。詳しくは、僕の本家ブログのNatural World-2Natural World-3表記-6World of Tomorrow等の記事を参照。