雑記4

ますます寒くなってきました。

昨晩、このはてな日記(ブログ)のタイトルの絵も「衣替え」しようと思ったのですが、新しい絵に取り替えようとしても、なぜかシステムが反応してくれない(泣)。困りました。

とりあえず、新しい絵はこれにする予定です。背景は「りんくうプレミアム・アウトレット」の写真です。*1

他にもいくつか考えました。最初に考えたのは「ラゾーナ川崎」のGoogleマップストリートビューの画像。これです。

後は、もっと激しくてワイルドなバージョン。これこれ。前者の背景の画像は、前回の11月16日「雑記3」の記事で書いた、Richardson及びEvansの都市サイズ・モデルのグラフです。そんな素晴らしい実績の上に落書きするのは、あまりにも不敬かも知れない(笑)。却下。後者の背景の絵はこれです。マデロン・フリーセンドルフ(Madelon Vriesendorp)が描いた「Greed」(1973年)です。*2

では、いつものように、ニュースです(下記)。

イオンが低価格食品スーパー 都内に小型店
日経トレンディ、2008年9月10日)

スーパー:ディスカウントストア相次ぎ出店
毎日新聞、2008年11月18日)
(前略)イオンも9月末、東京都練馬区に食料品中心の小型スーパー「アコレ」の1号店、平和台駅前店を開業した。コンビニエンスストアの2倍程度の広さで、(中略)割安感をアピールしている。生鮮食品に力を入れるローソンなどのコンビニに対抗する狙いもありそうだ。今後、多店舗展開を検討している。

タワーレコード、新宿に駅チカの新業態小型店舗「TOWERmini」第1号店をオープン
日経トレンディ、2008年10月21日)

TOWERmini フレンテ新宿店
intoxicate、2008年11月14日)
タワーレコードの小さい版、TOWERminiが11/11に都営大江戸線京王新線新宿駅の改札近くにオープンしました。

流通・小売業界では、「小型化」(ミニ化、コンビニ化、散布化)の流れが進行している模様です。

でも、その一方で、「イオンレイクタウン」のような「巨大化」(ショッピングモール化、拠点化)も進行しています。市場は「二極化」しているのかも知れません。

ところで、12月10日にMr.Childrenのニューアルバム「SUPERMARKET FANTASY」が発売です!

上記の2つのニュースからミスチルを連想した僕はかなりやばいかも知れませんが(笑)、このアルバムには、11月2日「マンハッタンのゆくえ(前)」で貼った「HANABI」、8月8日「北京オリンピック」で貼った「GIFT」、そして11月16日「雑記3」で貼った「花の匂い」が収録されています。余裕でミリオン(100万枚)を突破するでしょう。あとそれから、アルバムのタイトルが面白いと思いました。日常的な「スーパーマーケット」の中に非日常的な「ファンタジー」を見い出す、という(とてもゼロ年代的な)視点なのだと思います。

では、ニュースをもう一つ(下記)。

「大阪の主軸を西に」 橋下知事が“新都市構想”
産経新聞、2008年11月27日)

(前略)大阪府橋下徹知事は26日、大阪の将来像について「戦略的なインフラ(社会経済基盤)の整備は絶対に必要。現在は南北の御堂筋が大阪の中心だが、主軸を西に広げたい」と述べ、WTCなどが位置するベイエリアが広がる市西部を中心とする都市構想を明らかにした。

(中略)橋下知事は、大阪の活性化策について、「ムダな施設や役に立たない大型開発とは違ったインフラ整備が必要。主軸を東西に広げたい」と話し、現在は梅田難波という南北ラインが中心となっているまちづくりの見直しを訴えた。

東西に主軸を広げる具体策として、阪神高速淀川左岸線の延伸▽京阪電鉄中之島線の延伸▽JR大阪駅北側の再開発地区「梅田北ヤード」(梅田貨物駅跡地)とJR難波駅を結ぶ鉄道の新設−などで、大阪市中心部と、関西国際空港や近隣各府県とのアクセスを充実させるプランを披露。「構想が実現すると、ベイエリアにある南港が(交通網の)結節点になる」と述べ、市西部を関西活性化の拠点とする必要性を強調した。(後略)

うーん、これから「大阪」が面白くなるのかも知れません。*3

ところで、今月発売の「a+u」12月号の「特集:環境と向き合うドイツの建築」に、「ハーフェンシティ」(HafenCity)という都市再開発のプロジェクトが載ってます。21世紀におけるヨーロッパ最大規模の再開発であるそうです。「ハーフェンシティ」は、ドイツ第2位の都市ハンブルクベイエリアに位置してます(ドイツ第1位の都市はもちろんベルリンです)。ハンブルクと大阪は、状況が似ているような気がします。

そのオフィシャルサイトはここです。図面等も充実してます、今度じっくり見てみよう、と思ってます。*4

(ここまでは昨日(11月30日)書きました)

では、本題…の前に、11月9日「マンハッタンのゆくえ(後)」の記事で、マンハッタンの最新の高層マンション(計画案)をいくつか挙げましたが、レム・コールハースを忘れてました。この高層マンションです、隣の建築物を「上空侵犯」しています。コールハース「ホイットニー美術館拡張計画」(2003年)をはじめて見たときのあの驚きを、思い出しました。

そして、同じくその11月9日「マンハッタンのゆくえ(後)」の記事の、「都心流入率」の減少による効率性についての説明が、あまりにも下手(泣)なので、簡単な(仮想の)都市モデルを組み立てて、解いて、計算して、そして、作図しました(下図)。これが今回の本題。交通(道路等)は中心から全て放射状に広がっていると抽象して*5、更にこれに環状線(環状道路)を1つプラスした都市モデルです。そうして、環状線上に「エッジシティ」が生成すると仮定して、その「エッジシティ」の数ごとに都市の(臨界)形態を求めてます。

この図よりも、babyismのIntegral Project-3の4に貼った、セル・オートマトンこの動画(YouTube)のほうが、現実の都市の現象に近いとは思います。でも、9月25日「蘇生」で書いた「都心流入率は低いほうが効率が良い」理由等の説明には、この図(上図)のほうが分かり易いのではないかと思います。

具体的には、まず、都心流入率が下がる(都心の半径が縮小する)につれて、都市全体の半径が拡がる(都市が成長する、都市人口が増加する)ということが、この図(上図)から分かります。それから、都心の半径が縮小するということは、かつて都心だった場所が都心ではなくなって住宅地に変わる(都心マンションが建つ、都心の郊外化)ということです。また、都心の半径が縮小するにつれて、環状線上の「エッジシティ」が成長するということは、かつて都心が担っていた場所(商業集積地)が郊外へ移っている(都心が空洞化する、環状線の近くにイオンレイクタウンが建つ)ということです。

もちろん、この(仮想の)都市モデルは、かなり特殊・限定的なので、通時的には意味不明です。例えば、都市が成長するにつれて「エッジシティ」の数が増える(2→3→4→5)のはいいとしても、その「エッジシティ」が環状線に沿って等間隔に並ぶということは、さすがにあり得ない(笑)*6。でも、まあ、とりあえず、大雑把に言えば、「都心流入率」が減少に向かう過程では、都市の内部で何か複雑な現象(カオス化、同心円ではない)が起きている、ということです、

以上です。

今回こそは、前回の11月16日「雑記3」や前々回の11月9日「マンハッタンのゆくえ(後)」の続きで、「都市経済学」や都市社会学者のリチャード・フロリダについて、書こうと思っていたのですが、上の都市モデルの計算と作図に、意外と手間取ってしまいました(泣)。都市モデルとしては、かなり粗いですが、それなりにポイントは突いている、結構分かりやすいアウトプットに仕上がっているのではないかなぁと思います、

ではでは。

(。・ω・)ノシノシ

(追記)

前回の11月16日「雑記3」の記事に、フランスのル・アーヴルの街並の写真を貼りましたが、それと同じ場所の、夜の写真がありました(下図)。*7

思わず、メリークリスマス!とか言ってしまいそうな(笑)、そんな幻想的な写真です。でも、キリスト教の伝統があるヨーロッパの都市では、いつもと変わらぬ冬の街景色なのかも知れません。*8

それから、別にどうでもいい話ですが、クリスマスはバスがよく似合う(車でも電車でもなく)と思う今日この頃です。根拠はないけど、何となく。

*1:のタイトルの絵は「御殿場プレミアム・アウトレット」の写真です。8月2日「アウトレットモール」参照。

*2:マデロン・フリーセンドルフは「錯乱のニューヨーク」(レム・コールハース著)の表紙の絵(「Flagrant Delit」(「現行犯」)、1975年)を描いた人です。レム・コールハースの妻。

*3:ちなみに、僕は(千葉県)柏市の出身ですが、生まれは「大阪」です。記憶はあらへんけどな。

*4:「ハーフェンシティ」の航空写真はここ(Google Maps)です。

*5:Integral Project-1参照。

*6:(追記:「エッジシティ」が環状線に沿って等間隔になろうとする(都市の)「回転運動」は起きるかも知れない…でも、それよりも先に、各々の「エッジシティ」を中心にして、新たに同心円構造が派生するかも知れない。例えばこの図のように。でも、その図のようになるならば、当然、元の都心の半径やエッジシティの半径等にも影響を及ぼすので、怒涛の繰り返し計算をしなければならない…よって、省略(泣)。でも、その影響が作用する大まかな方向性は、本記事内の図と同じだと思います)

*7:ウィキメディアここにあったこの写真です。

*8:誤算-4(クリスマス)とMaterial World-1キリスト教)参照。ついでに、第二次世界大戦でイギリス軍に空爆・破壊される以前のル・アーヴル中心市街地の写真はこれ(1920年代)これ(1919年)です。あと、ル・アーヴル出身のクロード・モネが描いた、ル・アーヴルの絵はこれ(1885年)です。表記-5参照(モネ)。